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教養としての日本思想「現代日本の思想」を読んで

現代日本の思想は、1956年に発行、久野修・鶴見俊輔によって書かれた本である。

そのため、現代といってもそれは1956年あたりを意味している。

 

戦前から戦後まで、日本にはどのような思想があったのか?

それが体系的にまとめられている。

 

非常に難解な本で、前提知識が必要のため、読むのにかなり骨が折れた。

しかし、1900年代の日本とはこうまで今とは違うのかという発見や、久野修・鶴見俊輔の凄さに圧倒された。

 

わからないことばかりだったので、これから読もうと考える人に、どんな本なのかを簡単に紹介したいと思う。

 

現代日本の思想―その五つの渦 (岩波新書 青版 257)

現代日本の思想―その五つの渦 (岩波新書 青版 257)

 

 

目次

1.日本の観念論-白樺派-
2.日本の唯物論-日本共産党の思想-
3.日本のプラグマティズム-生活綴り方運動-
4.日本の超国家主義-昭和維新の思想-
5.日本の実存主義-戦後の世相-

 

この本は、初めて日本の代表的な思想を扱った本だという。

さまざまな思想はあるが、筆者が選出した5つの思想を考察している。

 

扱うテーマ

おそらく目次だけでは何が何だかさっぱりわからないだろう。

私もそうだ。

そのため、まずは5つの用語の説明をはしておきたい。

 

観念論・・・物質と精神という面で考えると世界は精神的なものが先立つ。観念的なもので世界はできているという論。

 

唯物論・・・観念論の反対。物質に根元があり、精神はその表象であるという論。

 

プラグマティズム・・・功利主義のこと。生活の上での実際の行動や事象の成果により思想の意味や真偽を決定する考え方。

 

超国家主義・・・極端な国家主義。排外主義や、国内では国家権力による体制をつくるべきとする主義。

 

実存主義・・・人間の実存を本質よりも中心に考える主義。絶対的価値基準はなく、自分の自由を選択していきるという思想。

 

用語の説明もしておこう。

 

白樺派・・・雑誌「白樺」を創刊していた文学・美術家たちの集団。武者小路実篤を中心として自由主義個人主義をうたった。

 

生活綴り方運動・・・夏休みの絵日記的なイメージ。子供達が自分で見たもの聞いたことを文章で表現することを生活綴り方といい、その方法を指導し、普及する運動。

 

昭和維新・・・議会政治を倒し、君民一体となる国を目指した軍部や超国家主義者たちのスローガン。

 

以上、詳しくは自分で調べて欲しい。

 

本書が明らかにしたこ

 書いてあることは、項目ごとの思想がどのように生まれ、終わったか。そしてそれが日本にとってどのような影響をもたらしたかを解説している。

 

内容について触れたかったが、難解すぎて私にはあと数回は読む必要があるので、結論だけ引用する。

 

思想の生命について、二つの大きな教訓を感じる。

一つは、思想が生命を持つためには、一点にしっかり立って、現実に働きかける過程で、自分が自分であることを立証しなければならないという教訓である。一番大切なのは、自己同一を持続的につらぬく姿勢である。日本の思想流派の大部分は、あまりにやすやすと姿勢を変える。

もう一つは、自己同一と持続を手放さずに、他の流派と協力し、学び合う道を探さなければならないという教訓である。

自己同一と持続だけでは、繰り返しになり、発展が途絶え、生命が無くなる。

 

まさに今の政治にも同じことが言えるのではないだろうか?いや、政治以外にもだ。

 

私が感心した箇所

「犯罪はその時代の思想的典型を示す」

という言葉だ。

 

つまり、いまの日本思想を読み解くにあたって、犯罪をみることは一つの手段であると感じる。

 

"ゆとり世代"、"サトリ世代"と呼ばれる私たちは、どのような思想体系をもつのか?

 

私たちが時代の中心となるとき、どのような社会になっていくのか?

 

とにかく、大正、昭和初期時代の日本人たちはぶっ飛んでいる。外国人と思うほどの思想の違いがある。

 

しかし、私たちはその過去を知った上で今を考えていく必要があるのではないだろうか。